キャスト

キャスト紹介

市川海老蔵/千利休

市川海老蔵/千利休

信長・秀吉に茶頭として仕え、天下一の茶匠として権勢を振るった
希代の芸術家。

いちかわ・えびぞう/1977年12月6日、東京都生まれ。83年歌舞伎座にて「源氏物語」の春宮役で初お目見え。85年に七代目市川新之助を、04年には十一代目市川海老蔵を襲名した。代表作として歌舞伎十八番の「勧進帳」「鳴神」「助六」などがある。また海老蔵襲名披露でのパリ公演を皮切りに、海外公演も多数展開。13年8月には初の自主公演「ABKAI」を実施するなど、伝統を継承しつつ、歌舞伎の新たな可能性を模索する。03年にNHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」に主演。映画主演は『出口のない海』(06)、『一命』(11)に続いて本作が3作目となる。14年には初の現代劇映画主演となる『誰にもあげない 真四谷怪談』が公開を控える。

千利休は居士の名を許された人物であり、日本の茶道において現代に通じる大きな変革をなさった偉大な方です。山本兼一先生の原作小説では、そんな利休が枯れた茶聖ではなく、パッションの人、若い頃に情熱的な恋を経験した人物として描かれていました。その情熱に強さ、信念を加えていくことで、僕なりの新しい利休を形成していければと。撮影では、まず完成された茶聖・千利休から始まって、発展途上にある宗易、そしてずば抜けたセンスを持っていながらもまだ宗易や利休に及ばない10代の与四郞という、大きく三つの利休像を演じ分ける必要がありました。いずれも大変難しく、特にその後のあらゆる基礎を学ぶ与四郞時代を務めることが一番大変でした。芸術というのは普通の人から始まる。天才は最初から天才ではない。完成した映画ではそのようなことが利休の成長過程の中に刻まれています。映画を見終えた後、涙が出ました。いい映画だなと思いました。

中谷美紀/宗恩

中谷美紀/宗恩

利休の後妻。利休を支える一番の理解者。
夫が心に秘める想い人の陰を訝しむ。

なかたに・みき/1976年1月12日、東京都生まれ。93年に女優デビューし、映画『リング』『らせん』(98)『壬生義士伝』(03)『電車男』(05)『自虐の詩』(07)『阪急電車~片道15分の奇跡~』(11) 、ドラマ「ケイゾク」(99/TBS)「JIN -仁-」(09/TBS)「ビューティフルレイン」(12/CX)など話題作に出演。映画『嫌われ松子の一生』(06)では第30回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝き、他にも数々の映画賞を受賞。近作には舞台「ロスト・イン・ヨンカーズ」(13/10月)、TVドラマ「花の鎖」(13/秋)、映画『清須会議』(13/11月)があり、14年には、映画『渇き』が公開を控える。NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」(14)では官兵衛の正室・光(てる)を演じる。

利休さんも利休さんを演じられる海老蔵さんも本当に鋭い感性の持ち主です。あれだけの人のお側にいながら、宗恩さんは負担をかけることなく気働きをしていらした女性でした。大変聡明であり、利休さんに袱紗のサイズを提案した方だとも言われています。私自身は未熟で、宗恩さんのように達観することもできませんので、お芝居ではその慎ましくも柔らかな心が表情や佇まいからにじみ出るように心がけました。準備で最もこだわったのは、やはりお茶です。利休さんの舞台裏を支えていた宗恩の想いを現代のお客様にどうお届けできるのか、また海老蔵さんが作り上げる利休さんにどのように寄り添うことができるのかということを考えながら、撮影のその日までお稽古を続けました。利休さんは現代日本文化の礎ともいえるような新しいお茶の道を切り拓かれた方です。その生き方の中には、私たちの未来への答えが潜んでいるかもしれませんね。

市川團十郎/武野紹鷗

市川團十郎/武野紹鷗

利休の茶の師匠。若き利休の美意識に興味を抱き、高麗の女の世話を任せる。

いちかわ・だんじゅうろう/1946年8月6日、東京都生まれ。53年に市川夏雄を名のり初舞台。58年に六代目市川新之助を、69年に十代目市川海老蔵を、そして85年に十二代目市川團十郎を襲名。アメリカで襲名披露公演を行い、07年には史上初のパリ・オペラ座での歌舞伎公演を成功させた。歌舞伎以外にも、ドラマ「水戸光圀」(92/TX)、NHK大河ドラマ「花の乱」(94)に出演し、04年にはオペラ「鳴神」「俊寛」を演出するなど多方面で活躍した。07年にフランス芸術文化勲章と紫綬褒章など、他にも数多くの賞を受賞。映画出演は『流れの譜 第一部動乱 第二部夜明け』(74)、『花のお江戸の釣りバカ日誌』(98)、ドキュメンタリー映画『わが心の歌舞伎座』(11)に続き、本作が4作目となる。

このたび、倅・海老蔵の主演映画に、その相伴として出演させていただきました。私が演じる武野紹鷗は、千利休のお師匠さんをしたといわれる人物ですが、どなたに尋ねても紹鷗のお茶がどんなものなのか、なかなかわからないことが多い。ですので、自分流の茶道をやらせていただきつつ、利休を茶人として認めた思いが画面の上から見えたらと思いながら演じさせていただきました。利休は世界的な人物です。権力に屈せず、美には頭を下げるという映画のコンセプトは非常に面白く思いましたし、その利休を演じる海老蔵は持ち前の鋭さをもってして、美を見極めようとした利休の才能の一片を演じているのかなと、一緒に出てみて感じました。撮影現場では本当にスタッフの皆さんが楽しい方が多く、嬉しく皆さんとご一緒させていただきました。利休が遺した茶というのは日本の文化の大きな一翼を担っています。その美の探求を楽しくご覧いただけたらと思っております。

伊勢谷友介/織田信長

伊勢谷友介/織田信長

利休を重用し、茶の湯を権力の演出装置として巧みに利用した戦国の覇者。

いせや・ゆうすけ/1976年5月29日、東京都生まれ。東京藝術大学在学中の98年に映画『ワンダフルライフ』でデビュー。主な出演作品に、映画『十三人の刺客』(10)『夢売るふたり』(12)『清須会議』(13/11月)、ドラマ「白洲次郎」(09/NHK)など、数々の話題作がある。映画『あしたのジョー』(11)では第35回日本アカデミー賞優秀助演男優賞など、他にも映画賞を受賞。一方、『カクト』(02)で映画監督デビューも果たし、12年には2作目となる『セイジ-陸の魚-』が公開。08年には「リバースプロジェクト」の活動を開始するなど幅広い分野で活躍中。公開待機作には映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』、日韓合作映画『ザ・テナー・リリコスピント』(14年公開)がある。

この映画の中の信長は、美意識を持った人間として描かれています。単なる傍若無人な荒々しいうつけ者ではなく、きちんと美を知り、モノの見分けができる人物です。僕自身、一元的ではない美の在り方、新しいモノの形、展開を考えることが好きな人間ですから、正攻法ではない別の道もあり得ると考えていた信長とは少し似ているかもしれません。海老蔵さんとは『出口のない海』(06)以来7年ぶりに共演させていただきました。昔と変わらず、本当に人懐っこく、明るい人です。アグレッシヴな彼が利休という感情を表に出すことを美徳としない人物を演じていることに、すごく美しさを感じました。特に戦国時代のお茶室という洗練されたミニマムな空間で、美意識の応酬をし合うというのは、昔の僕らでは演じられない空気感だったのではないでしょうか。一緒のフレームに収まることを楽しみにしていましたし、僕の信長で少しでも海老蔵さんの利休が引き立つ形になっていればいいなと思います。

大森南朋/豊臣秀吉

大森南朋/豊臣秀吉

信長の家臣から成り上がった天下人。利休を寵愛するが、やがて切腹を命じるに至る。

おおもり・なお/1972年2月19日、東京都生まれ。96年のCM出演をきっかけに本格的に役者としての活動を開始。01年、『殺し屋-1-』で映画初主演。『赤目四十八瀧心中未遂』『ヴァイブレータ』(03)の演技が高く評価され、キネマ旬報日本映画助演男優賞、ヨコハマ映画祭最優秀助演男優賞を受賞する。さらに主演ドラマ「ハゲタカ」(07/NHK)で放送文化基金賞・出演者賞、エランドール賞新人賞に輝き、09年に映画化された同名作品では第33回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。近作として映画『東京プレイボーイクラブ』『ヘルタースケルター』(12)『さよなら渓谷』(13/6月)『R100』(13/10月)など。公開待機作には『捨てがたき人々』(14年公開)がある。

脚本を読んだときから一番の悩みだったのが、時代ごとの3人の秀吉(木下藤吉郎、羽柴秀吉、豊臣秀吉)をどう演じ分けるのかということでした。それぞれの段階でほとんど別人のようになっているんです。その中で意識していたのは、秀吉が利休に対して尊敬と妬みの気持ちを持っていること。海老蔵さん演じる利休と僕の秀吉の間に押し引きの感じが出て、いいバランスが取れていればいいなと。海老蔵さんの所作には、撮影の初日から本当に美しいなという印象を受けました。素晴らしいのは所作だけではありません。お芝居で僕にカメラが向けられているときには、その都度、海老蔵さんは反対側でちゃんと僕の芝居を受けてくれました。演じていてドキドキしましたし、本当にすごい役者さんだなと思いました。この映画は利休の物語であると同時に、秀吉の物語でもあります。いつにない自分が刻まれていると思いますので、そのあたりもお楽しみいただければ幸いです。

成海璃子/おさん

成海璃子/おさん

利休と前妻の娘。秀吉に見初められ側室に所望される。

なるみ・りこ/1992年8月18日、神奈川県生まれ。映画『神童』『あしたの私のつくり方』『きみにしか聞こえない』(07)『罪とか罰とか』『山形スクリーム』(09)『武士道シックスティーン』『書道ガールズ!!わたしたちの甲子園』(10)『少女たちの羅針盤』(11)などに主演。近作に『地獄でなぜ悪い』(13/9月)『武士の献立』(13/12月)『ニシノユキヒコの恋と冒険』(14/2月)がある。

福士誠治/石田三成

福士誠治/石田三成

秀吉の側近。天下に名を馳せていく利休を危険視する。

ふくし・せいじ/1983年6月3日、神奈川県生まれ。02年、TVドラマ「ロング・ラブレター 漂流教室」(CX)で俳優デビュー。主な映画出演作に『ワルボロ』『ALWAYS 続・三丁目の夕日』(07)『群青 愛が沈んだ海の色』(09)『のだめカンタービレ 最終楽章 前編・後編』(09・10)『東京島』(10)『日輪の遺産』(11)など。公開待機作に『L♥DK』(14/春)がある。

クララ/高麗の女

くらら/高麗の女

李王朝の血を引く娘。派閥争いに巻き込まれ、さらわれ日本へと売り飛ばされた。

くらら/1986年1月15日、スイス生まれ。韓国で広告モデルとしてデビュー。06年「透明人間チェ・ジャンス」で女優デビュー以降、「思いっきりハイキック」(06)「恋人づくり」(09)「風吹くよき日」(10)「童顔美女」(11)「お願い、キャプテン」「美味しい人生」(12)など韓国ドラマに多数出演。韓国以外の作品への出演は本作が初となる。

川野直輝/山上宗二

川野直輝/山上宗二

利休のそば近くに付き従う高弟。歯に衣着せぬ言動がやがて秀吉の怒りを買う。

かわの・なおき/1982年2月22日、千葉県生まれ。95年「木曜の怪談・怪奇倶楽部」(CX)でドラマデビュー。主な映画出演作に『交渉人THE MOVIE』(10)『ランデブー!』(10/主演)『踊る大捜査線 THE MOVIE3/THE FANAL』(10・12)『BECK』(10)『ハードロマンチッカー』『東京無印女子物語』(11)『僕の中のオトコの娘』(12/主演)『夜明け前 朝焼け中』(13)など。

袴田吉彦/細川忠興

袴田吉彦/細川忠興

秀吉家臣の戦国大名。利休の愛弟子(利休七哲)の一人。

はかまだ・よしひこ/1973年7月16日、静岡県生まれ。映画『二十才の微熱』(92)で主演デビュー以来、数多くの映画・TVドラマに出演。近年の主な映画出演作に『ごくせん THE MOVIE』『静かなるドン 新章』『わたし出すわ』(09)『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』(11)『アナザー Another』(12)『極道の妻たちNeo』(13/6月)など。

黒谷友香/細川ガラシャ

黒谷友香/細川ガラシャ

忠興の正妻。敬虔なキリシタン。利休の心の闇を見抜く。

くろたに・ともか/1975年12月11日、大阪府生まれ。『BOXER JOE』(95)のヒロイン役で映画デビュー。主な映画出演作に『クイール』(03)『TANNKA 短歌』(06/主演)『ホームレス中学生』(08)『わたし出すわ』(09)『二流小説家 シリアリスト』(13/6月)『極道の妻たち Neo』(13/6月・主演)『謎解きはディナーのあとで』(13/8月)など。

檀れい/北政所

檀れい/北政所

秀吉の正妻。夫の威光すら寄せ付けぬ利休をおそれる。

だん・れい/92年、宝塚歌劇団に入団。99年に月組トップ娘役、03年には星組トップ娘役をそれぞれ務め、05年退団。『武士の一分』(06)のヒロイン役で映画デビュー。主な映画出演作に『母べえ』(08) 『感染列島』(09)『アントキノイノチ』(11)『ガール』(12)『ひまわりと子犬の7日間』(13/3月)『くじけないで』(13/11月)がある。

大谷直子/たえ

大谷直子/たえ

若き利休が通い詰める置屋の女将。高麗の女へ想いを寄せる利休に助力する。

おおたに・なおこ/1950年4月3日、東京都生まれ。高校在学中に『肉弾』(68)で映画デビュー。翌年、NHK朝の連続テレビ小説「信子とおばあちゃん」で人気を博す。主な映画出演作に『ツィゴイネルワイゼン』(80)『海峡』(82)『ダブルベッド』(83)『橋のない川』(92)『サヨナラCOLOR』(05)『ワラライフ!!』(09)『希望の国』(12)など。

柄本明/長次郎

柄本明/長次郎

利休に陶匠の才を見出された樂茶碗の創始者。

えもと・あきら/1948年11月3日、東京都生まれ。自由劇場を経て76年劇団東京乾電池を結成。近年の主な映画出演作に『悪人』(10)『映画 妖怪人間ベム』(12)『ばななとグローブとジンベイザメ』(13/1月)『きいろいゾウ』(13/2月)『戦争と一人の女』(13/4月)『許されざる者』(13/9月)『飛べ!ダコタ』(13/10月)など。

伊武雅刀/千与兵衛

伊武雅刀/千与兵衛

利休の父。堺で魚問屋を営む。放蕩息子に手を焼く。

いぶ・まさとう/1949年3月28日、東京都生まれ。数々の作品に出演する一方、ナレーターとしても活躍。近年の主な映画出演作に『僕達急行 A列車で行こう』(12)『藁の楯』(13/4月)『奇跡のリンゴ』(13/6月)『二流小説家 シリアリスト』(13/6月)『終戦のエンペラー』(13/7月)など。公開待機作に『黒執事』(14/1月)がある。

中村嘉葎雄/古渓宗陳

中村嘉葎雄/古渓宗陳

利休木像を設置した大徳寺の住職。利休居士号の考案者。

なかむら・かつお/1938年4月23日、東京都生まれ。43年、東京歌舞伎座「取替べい」で初舞台。『振袖剣法』(55)で映画デビュー。近年の主な映画出演作に『サッド ヴァケイション』(07)『20世紀少年』シリーズ(08~09)『しあわせのパン』(12)『渾身 KON-SHIN』(13/1月)『二流小説家 シリアリスト』(13/6月)など。

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